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青の洞門
この場所について
山国川の豊かな流れに沿ってそびえ立つ断崖絶壁と、その岩肌を縫うように伸びる道。大分県中津市本耶馬渓町曽木の川沿いには、荒々しい岩山と澄んだ水面が織りなす力強い自然の景観が残されています。削り取られたような岩壁のふもとを進むと、切り立った岩肌を直接くり抜いた無骨なトンネルが姿を現します。これが、この土地に今も残る「青の洞門」です。
三十年の月日を費やして削られた手掘りの洞門
この地に残るトンネルは、単なる交通の道ではありません。かつて江戸時代、断崖の難所を通る人々が滑落して命を落とす姿を見かねた一人の僧侶が、自らの手で岩盤を掘り進めることを決意しました。重機も爆薬もない時代、ノミとハンマーだけを頼りに削り続けられた年月は、実に30年におよびます。
暗がりの中へ足を踏み入れると、削り残された凹凸や不均一な壁面が眼前に迫ってきます。手作業で少しずつ岩を穿っていった執念と歳月の厚みがそのまま形となって石肌に残りました。壁面に残る無数の傷跡から、当時の途方もない作業の息遣いが感じられます。
川沿いの風を受けながら歩く歴史の足跡
現在では安全に歩けるよう環境が整えられていますが、ゴツゴツとした岩肌や掘り出された独特の開口部からは、往時の手仕事の痕跡をはっきりと確かめられます。
- ノミの跡が残る壁面:壁や天井に不揃いに刻まれた刃の跡が、手作業の過酷さを物語っています。
- 洞門から見渡す山国川:岩の隙間から差し込む光の向こうに、流れる川と対岸の緑が見えます。
- 壁を穿つ明かり取りの窓:掘進の際に明かりを取り入れ、土砂を排出するために開けられた岩穴が今も残されています。
川のせせらぎや風の音を聞きながらトンネル内を辿ることで、当時の険しい地形と、そこへ道を切り開こうとした人間の営みに思考を巡らせることができます。
季節ごとに表情を変える山国川の風景とともに、掘削の跡は今も変わらずそこに佇んでいます。かつて命がけで越えていた難所に刻まれたノミの跡をひとつずつ確かめるように、訪れた人々が静かに岩のトンネルを通り抜けていきます。
基本情報
| 住所 |
〒871-0202 大分県中津市本耶馬渓町曽木 |
|---|---|
| 営業時間 |
|
| 電話 | (0979)52-2211 |
ギャラリー
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